海藻大国日本

 100年ほど前に世界を恐怖に落とし入れた『スペインかぜ』の死亡率が、我が国 日本が極端に低かった事を後年の調査で『和食にこそ、その秘密』があったと。読んだことがありました。 

 味噌・醤油・酢・納豆・漬物などの『発酵食品』と共に、『海藻』を食べる数少ない民族、ということが調査で明るみになったそうです。 

 そして、これらの食生活が『免疫力』を正常に働かせ、病気になりにくい、治りやすいという体質につながり、スペインかぜの折り、その死亡率は異常と言える程低かったというのでした。 

 

 古代ギリシアの医聖ヒポクラテスの『食べ物で治せない病気は、医者にも治せいない』という言葉は余りにも有名です。 

その「食」にスポットライトを当てて考察するのに時も時、非常に深い意味があると思っていたところ、中日新聞(東京新聞)2022年2月13日(日)の特集、『海藻大国日本』がありました。 

改めて和食の特徴の一つ『海藻を食する文化』を取り上げて『食卓にもっと海藻を!!!』と声を大にしたいと思いました。 

 

希少な海藻分解酵素遺伝子日本人の9割保有

 

日本食に欠かせぬ三大海藻は、「ワカメ」「海苔(のり)」「昆布」です 

特集の中で、藤田大介氏(東京海洋大学準教授)は、 

「現代、国内のどこかで食べられている海藻は120種を超え、世界で最も多い。日本が誇るのはこれだけではない。1000種を超える海藻は、ほぼすべてに和名があること。きちんとラベルが貼られ販売されている海藻・加工品が豊富な事、これがコンビニやスーパーで普通に買える事、製品加工(養殖海苔の場合は、収穫・洗浄・乾燥も含む)の工程が高度に機械化されていることも世界に類を見ない。」と語られています。 

『1000種の和名』とは驚愕しませんか!? 

 

◆海藻を分解できる希少な酵素遺伝子を日本人の9割が保有している。 

東京大学名誉教授服部正平氏と共同研究者の西嶋傑(すぐる)氏らが、2016年日本を含む12ケ国のヒトの腸内細菌叢(そう)を比較、解析した。 

 

その結果、ワカメや海苔を分解する酵素遺伝子を約9割もの日本人が保有していることが分かった。 

なお、外国で検出されたのは、 

中国(15%)、スペイン(2%)だけで、 

そのほかの国(米、仏、露、デンマーク、スウェーデン、オーストリア、ペルー、マラウイ、ベネズエラ)は、0%であった。 

日本近海が海藻に恵まれているだけではなく、分解酵素をもっているという事実は、食しているうちに腸内細菌叢が変化していったと考えられます。 

ということは、世界中の人たちに海藻の食文化や発酵食品の文化を広めていけるのではないかと思われます。植物性の食材を中心に食を見直す「マクロビオティック」の充実を目指せることにもつながると思います。 

 

個性豊かな北海道の昆布 

昆布は世界の冷たい海で育つが、中でも北海道産昆布は、風味・歯ごたえ・栄養という点で世界一とう声が多い。また北海道の昆布は、育つ海によって品種・味わい・用途が変わってくる。 

利尻昆布:道北産の真昆布の一変種。透明でほのかな香りの良いダシが取れる。京都で人気があり、千枚漬けや湯豆腐に利用される。 

羅臼昆布:道東産の真昆布の一変種。標準和名は『オニコンブ』。香り高く濃厚なダシが取れる為、煮物や鍋料理に適している。関東地方で人気が高い。 

日高昆布:日高・十勝産。標準和名『ミツイシコンブ』。早く煮え、柔らかくなるため、煮昆布やおでんの昆布巻き、つくだ煮に向く。くせのない『うま味』があり用途は広い。 

ガゴメ昆布:道南産。表面に編み目の様な凸凹の模様がある。粘りが強く、松前漬けなどに利用される。フコイダンの含有量多いため、近年注目されている。 

◎その他:細目昆布、真昆布、長昆布等々特徴がある。 

 

ワカメ 

日本では、大変身近な食材として重宝されるワカメだが、海外では評価が大きく異なる。 

「自然環境に大きな影響を及ぼす外来種」として 

国際自然保護連合(IUCN)が定めた『世界の侵略的外来種ワースト100』に入っている。しかし、近年海外でも『害藻』扱いされていたワカメの消費量も少しずつ増えている。 

和食の朝食と言えば『豆腐とワカメの味噌汁』が定番の私たち日本人からは考えられない諸国の事情とも言えます。 

和食の広まりをもっと急拡大したいものであります。 

 

海苔 

北海道サロマ湖から九州八代海までの各地で養殖され、有明海と瀬戸内海が二大産地。 

江戸時代の1710年ごろに東京湾で始まったというから、海苔の養殖の歴史は古い。 

浅草付近で盛んだった和紙の技術を応用して板海苔に加工された。そのため「浅草海苔」という名称が江戸で名物になった。しかし、今や絶滅危惧種に指定されている。 

日本と並んで海藻を多く食する韓国産の輸入が増えているのは承知の通りです。 

布海苔(ふのり)をつなぎに使った新潟県小千谷市の「へぎそば」など、今に伝わる食文化を深く知る意味でもこの特集版を取り寄せてみることをオススメ致します。 

『食物なきところ 生命現象無し』 

『食が血となり 血が肉となる』 

桜沢如一(マクロビオティック創設者) 

の言葉を噛みしめたいものです。 

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