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環境

植物は「知性」をもっている その3

「植物は〈知性〉をもっている」ステファノ・マンクーゾ&アレッサンドラ・ヴィオラ著NHK出版 1800円(税別)

第三章では、人間社会の賢い方の行動をするのでビックリです。

背の高い方の植物の葉が日陰を作って、背の低い方の植物に光を当たらなくしてしまう。植物はリスクを計算し、利益を予想している。それこそまさに知性だ。

20の感覚

根っこの視覚

植物が、光を求める事は戦略的に行動していながら暮らしていくうえでもっとも重要だ。昼間に獲得したエネルギーの大部分を自分の生活を維持していく事は、人間に例えるとお金持ちになると言うことにもなる。
植物はうまく光を受ける為に葉を動かし、体の位置を修正しながら光の射す方向に向かって成長していく。二つの植物が出会うと、戦いが始まる。背の高い方の植物の葉が日陰を作って、背の低い方の植物に光を当たらなくしてしまう。
植物はリスクを計算し、利益を予想している。それこそまさに知性だ。植物は冬の間、成長周期を遅くし「目を閉じ」眠り続ける。
春になるとまた正常に機能しはじめ、芽を出し、ふただび葉をつけ「ふただび目を開ける」

トマトの嗅覚

虫の攻撃に対し、葉を消化できなくする化合物を出したり、その葉を有毒にする化合物を作りだしたりする植物さえもある。自然界に生命が存在するのは、捕食するものとされるものとの競争からたえず作り出されるバランスのおかげからである。植物は捕食者の攻撃に対して、可能なかぎり防衛行動をとる。
それに対して、捕食者はたえず新しい戦略を編み出して植物を襲う。すると今度は植物が敵の新しい戦略に対抗して、さらに洗練された手段で応じる。お互いに向上していく終わりのないメカニズムの中にこそ、進化の引き金がある。

ハエトリグサの味覚

動物と同じように植物でも、嗅覚と味覚には密接な関係がある。植物が行っている地底探索を考えれば、あらゆる植物は例外になく最高レベルのグルメであり、肥えた「舌」をもっているのは明らかだ。根は絶えず「土」を味見して、硝酸塩、リン酸塩、カリウムといった「食欲をそそられる」栄養素を探している。
そもそも植物の根の大部分は、識別できた微小の化学物質を吸収するために存在している。植物は、エネルギーと資源をうまく用いながら、未来の利益を予測して行動するわけだ。「食虫植物」は、動物を捕らえるだけではなく、捕らえられた動物を使って代謝を行う事もできる。
つまり酵素を作り、その酵素が動物を溶かし、動物に含まれている栄養素を葉に吸収させることが出来るのだ。多くの植物が厳密には肉食ではないとはいえ動物を利用してみずから食事を多様で豊かなものにしている。

ブドウの聴覚

「話しかけていれば植物はより早く成長する」「話しかけようが話しかけまいが植物にとっては何の違いもない」どちらも正しいように思える。植物は耳を持っていない。どうやって植物は音を聞いているのだろう?
土は振動が非常に伝わりやすいので、地中では音を聞くために耳介は必要ない。植物は体全体が音を聞く能力を持っている。

イタリアの葡萄農園の協力を得て音楽を聞かせてながらブドウの木を育てる実験の結果。音楽を流さないで育ったブドウと

  1. 生育状態が良かった。
  2. 成熟が早く、味、色、ポリフェノールの含有量が優れている
  3. 害虫を混乱させ、木から遠ざける効果がある

根も音を聞くことができ、その周波数を識別することが出来る。また、根は音を発生できることがわかった。

植物には、さらに15の感覚

植物は、人間と非常に似ている五感(視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚)と人間のもっていない「感覚」が15はもっている。湿度計のようなものを備えている。(地面の湿り具合を正確に測定できる)

  • 重力を感知する能力
  • 磁場を感知する能力
  • 空気中や地中に含まれている化学物質を感知し測定する能力

このような感覚は、根や葉にさらには植物全体に散らばっているものです。このように植物は、何物にも代えがたい恩恵を人類にもたらしている。植物は、地球を環境汚染から救うために現実的で実行可能が唯一の解決手段である。

【例】トリクロロエチレンと言う化合物を、植物は楽々吸収し塩素ガス、二酸化炭素、水に変えることが出来る。この物質を分解してくれる。

「植物は「知性」を持っている その4」へ続く

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