「トランス酸」について

今年2018年6月から、いよいよアメリカ全土で、部分水素添加油のトランス脂肪酸の食品への使用が禁止されます。(連邦政府発表)カナダも9月から、同様に規制の法律が施行されます。(以上は、サニーヘルス「Microdiet.net」のレポートより)

トランス脂肪酸は、天然由来のものと人工的なものがあり、問題とされているのは後者です。[junkie-hightlights color=”red”]人工的なトランス脂肪酸は、[/junkie-hightlights]植物油に水素を添加し、化学反応を起こすことで発生し、こうした油脂は「部分水素添加油(硬化油)」と呼ばれています。この加工により、液体の油脂を固体にすることが出来、油脂の安定性の向上や食感を良くする効果が生まれますが、[junkie-hightlights color=”red”]摂取過多は健康への影響があると考えられています。[/junkie-hightlights]

[junkie-hightlights color=”red”]さらに健康への便益が無いことが立証され、明確な健康リスクのある、工業的な食品添加物と見なすべきである、と。加えて、外食産業や食品製造業者は、食品製造において工業由来のトランス脂肪酸の使用を避けるべきあると。2009年にWHOの科学的知見として発表されています。[/junkie-hightlights]

[junkie-hightlights color=”red”]一部のマーガリンや、ショートニングを使用した菓子類、パン、ケーキ、クッキー、ドーナツなどの洋菓子、市販の揚げ物などに含まれることがあり、血液中の悪玉コレステロール値が上がり、心臓病のリスクを高めるという研究結果が報告されています。[/junkie-hightlights]部分水素添加油は、食品への使用に関して安全とは認められないと判断され、全面禁止に踏み切ったのです。

呼び名も「不自然な脂肪酸」「危険な脂肪酸」そして「殺人脂肪酸」へと変遷しています。このくらいハッキリ表現しないとノー天気な人達には分からないかも知れません。すぐに死ぬわけではありませんので、いわゆる急性毒性ではありません。徐々に死に近づくものに対しての感度の鈍さには呆れるばかりです。

[junkie-hightlights color=”red”]日本では現在のところ表示義務や含有量の規制等は一切ありません。[/junkie-hightlights]諸外国の行政機関による取り組みを参考までに見てみますと、規制措置を実施しているのが、アメリカ、カナダ、デンマーク、スイス、オーストラリア、シンガポール等。トランス脂肪酸含有量の表示を義務づけしているのが、韓国、中国、台湾、香港等。自主的な提言措置を実施しているのが、EU、イギリス、フランス、オーストリア、ニュージーランド等です。

ここで話題を変えて、北海道 札幌市の「まほろば自然食品店」(TEL:011-665-6624)の小冊誌『油とは』の一部を抜粋してご紹介致します。是非手に入れて読んで頂きたいと思います。トランス脂肪酸について、バイブルだと言っても良いものです。とても10年以上前のモノとは思えない新鮮さです。その先見の妙にも驚かされます。著者は宮下洋子さんです。

まほろば店は、30数年前の開店当初からトランス酸について警鐘を鳴らして来ました。[junkie-hightlights color=”red”]米国の医学会では、動脈硬化、心臓疾患、アレルギー、認知症、ガン等多くの健康障害をひこ起こすと問題提起されてきています。[/junkie-hightlights]2006年にFDAが食品ラベルに記載を義務づけ、2008年にニューヨーク市が市内のレストランに使用禁止義務づけしています。

その背景には、トランス酸をめぐる市民レベルでの2件の訴訟があったのです。(マクドナルドとスナック菓子製造業者)そんなことから、米国では一気に気運が盛り上がりました。スターバックスが使用中止を打ち出した日経新聞の記事が2007年1月4日にあります。

ところが日本では、日本人の摂取量がアメリカの約1/4と少ないので「心配不要論」が大勢を占めたというのです。まほろば店では、30年以上も前から0-1テスト(オーリングテストの進化形でゼロワンテストと言う)を用いながら、トランス酸の問題にいち早く取り組んで来たのです。

[junkie-hightlights color=”red”]『油とは-食用油脂を0リングテストで覗いてみると』によると、トランス酸は油の奇形児。との見出しがあります。マーガリンやショートニングは、植物油の不飽和部分に120℃から210℃という高温、高圧下で水素ガスを発生させ、ニッケルや銅を触媒として飽和化させたものです。[/junkie-hightlights]

[junkie-hightlights color=”red”]常温でも固体の飽和化させたバター状の植物油は、不自然なトランス酸を多く発生させ、それは体内に分解されにくいばかりではなく、正常は脂肪酸の代謝を攪乱し、生理機能を狂わせてしまうのです。コレステロールや脂肪酸の代謝は、生命維持の中核に深く関わっているからです。[/junkie-hightlights]

次の見出しは、日本のトランス酸に政府の規制を!!とあります。オランダ、デンマークの販売禁止の例を紹介しております。そして今村光一著『危険な油が病気を起こしている』を紹介しております。さらに安全な天然トランス型脂肪酸(共役リノール酸)の事にも触れ、天然型と人工型の大きな違いに驚いたとあります。

そして結論として無塩の発酵バターを勧めております。菜食にこだわる方には、従来の植物由来のマーガリンを止めて、せめてヤシ油マーガリンに変えて頂きたいと。ショートニングはマーガリンより更に悪いとあります。

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