私は、講演を聴くのが大好きです。先日も名古屋で池上彰さんの講演を拝聴致しました。濃密な90分の巧みな話術に酔いしれました。
また、宇宙物理学者の佐治晴夫先生を追っかけて、丁度一年間で12回の講演を聴きました。上手な講演者に会うとまさに至福の時であります。
アウトプットを前提に聴くことそして、学ぶ事をお勧めしたいのです。受け身で聴いているだけでは内容が頭に残りにくいと思うのです。
勉強でいうならば教科書を読むのが「インプット」、問題集を解く、テストを受けるのが「アウトプット」。理解した内容を友人に説明する、教えるのも「アウトプット」です。
40年程前に聞いた話ですが、「学」のなかったお母さんが、我が子から学校で勉強した内容を真剣に教わったそうです。そして、誉めながら心の底から「教えてくれてありがとう!!」と言い続けたそうです。片田舎で育ったその少年は、さほど苦労もしないで東京大学に合格したということでした。
お母さんに教えることを前提に授業を真剣に一言一句聞き逃さなかったのでしょう。アウトプットを前提に「インプット」するという極意をお母さんは自然に創出していたのです。しかも教わったことを直ぐに「アウトプット」するためには、お母さんという聴き手はまさに打って付けです。学校から帰ってきて直ぐに塾へ行く子と、お母さんに教える子の、どちらが成績が伸びるのか、もう言わずもがなですよね!!
それには、「学」のないお母さんが理想的なのです。聞き上手であり、それが一番我が子を成長させていたのです。優秀なお母さんは、特に気をつけて欲しいものですね。
理想的な割合は「インプット」対「アウトプット」は、「3対7」だと言う人もあります。
私は、この一年三ヶ月『ある音楽』を浴びることによって(聴くより浴びる)脳が劇的に変わることを多くの人たちと実践して来ました。なかでも昨日のY女史の体験談は衝撃的でした。三匹の室内犬のうちの老犬が、若い二匹にいじめられ、そのストレスからか夜に唸る声がご近所様から咎められないかとヒヤヒヤの毎日でした。そこへこの音楽を流した。たった一日で唸る声は、ピタッと止んだそうです。そして粘液の便も正常になったと言うのです。犬には特に効果があるとは聞いていましたが、これ程とは・・・。
さて、その音楽の製作者『伊川茂樹氏』が、この「アウトプット」の重要さを学習塾経営のときに期せずして活用していたのだそうです。
伊川茂樹先生(63歳)は、出産の時にヘソの緒が首に巻きつき左脳への血行が止まって半分壊死、重度の言語障害と右半身のマヒを持って、重い脳性小児麻痺で誕生。それでも三つの大学を卒業したガンバリ屋で、生計を学習塾で立てていたそうです。
自分が起きている朝の5時から夜の10時までは学習が出来るように自宅を開放。自習に来る子どもは、積極的に前向きな姿勢で学ぶのでドンドン成績が上がる。さらに下級生へ教えることにより、学ぶことの基本は「アウトプット」にある事を自然に身につける。そして、伊川先生の『特定周波数』を入れた音楽を浴びることで集中力が上がり、θ波が一段と出ることにより記憶力も上がり、自分が将来なりたいもののタメに「自ら目標を持たせる」ことと相まって、愛媛県西条市でまたたく間に有名な学習塾となり、東京大学と京都大学以外は、大体入れるよ。と言われていたそうです。(『自分という未来―伊川茂樹の冒険』創風社出版)
脳の栄養素は音(周波数)だそうです。『聴覚が脳を育てる』(佐治晴夫談)とも。
体の栄養素は食べ物ですが、脳の栄養素が音だとは知りませんでした。
現代社会は、人工音・加工音に囲まれ、自然な水の流れや風のささやき、波の音などの自然な音を聴くことが少なくなっています。
さらに電磁波ノイズの影響により脳はダメージを受け、誤作動を起こしやすくなっているようです。(米国のロバート・ベッカー博士の『全ての人工電磁波は有害である』をネットで、是非検索してみて下さい)
さて、話を聴く、本を読むときに、ツッコミを入れたり、拍手したり、アンダーラインを引いたり、余白にコメントを書き込んだり、兎に角受け身一方でない聴き方読み方がより良く記憶出来るように思います。
私の専門である健康法についていえば、講演を聴くときには、自分が演者になったときの事を想定しながら聴くようにしています。頭に入ること入ること。そして大切なことを翌朝、どんな情報でも欲しいという早起きの友人に電話をして伝えることにしています。聴き上手な早起きの友人には、本当に感謝です。
ロンドン大学の研究で、あるものを暗記してもらう実験で、Aグループには「これが終わった後にテストをしますので暗記して下さい」と伝え、Bグループには「これが終わったら後で他の人に教えてもらいますので、しっかり暗記して置いて下さい」と伝えたそうです。
その結果はBグループの方が高い得点を取ったというのです。このような学ぶときのコツを学習に活用してみては、いかがでしょうか?
最近スマホをいじって、他のことをやっている聴講者が増えているように思うのは私だけでしょうか。
あの優しい語り口の佐治晴夫先生が講演中に、「大学の授業の折、学生達に珍しく厳しい口調で言われた話が、とても印象に残っています。それは「過去は過ぎ去ったのだからもう無い。未来は、まだ来ていないのだからまだ無い。あるのは『今』だけです。だから『今』を大切にしましょう。『今』を大切に出来ない人は、人生を大切に出来ない人です。」
学生たちがスマホをしまい、真剣に授業に向かってくれたそうです。
『いまさら』ではなく『いまから』です。たった一文字の違いでなんと大きな違いがあることでしょう。そして未来が良いものになれば、過去も良いものになります。未来が過去を変えるのです。と佐治晴夫先生。
今年6月5日(水)佐治晴夫先生と作曲家中田喜直氏夫人の幸子さんの対談を拝聴致します。(東京渋谷区の古賀政男音楽博物館にて)
また6月18日(火)博多で、伊川茂樹先生の講演を拝聴致します。(カノビアーノ福岡にて)
何度聴いても良いですね!!ナマは良いですね!!!!
伊川茂樹先生の
『私はこの体を恨んだことはありません。もう一度人生のチャンスを神様に頂けたら、今と同じ人生を選ばせて頂きます。』と。
私は涙を抑えることは出来ませんでした。
良き師に巡り会える人生に乾杯☆彡