『森下自然医学』8月号P25の七行目から転載させて頂きます。
『同化作用』と『異化作用』
私たちの身体の新陳代謝は、同化作用と異化作用の2つに分けて考える事が出来ます。
同化作用とは、食べ物が消化・吸収されて体重が増えていく、あるいは子供の身体が成長していくというものです。私たちが食べる食べ物の中に沢山の毒物が含まれているため、この同化作用の延長線上にガンが出没するのです。今は特に人為的有害物がドンドン増えて来ている。この有害物質が蓄積して血液や体細胞の代謝が異常化し、その結果ガンが発症する。ガンとは同化作用の結果なのです。
そこから『身体を異化作用に傾けるとガン細胞は消える』と言う、森下流の自然医学・消ガン理論が生まれました。同化作用が時計の右回りとするならば、それを止めて逆向きに回せばよいわけです。それが異化作用なんです。こういった発想が今の医学には全くない。つまり、基礎理論が存在しない。異化作用というのは、簡単に言えば『断食』です。
断食をすることによって新陳代謝が異化作用に切り替わった場合には、身体の中から有害な物質がドンドン身体の外に排除されていく。ガンも解体されて体外に放出されていく。ガン治療は、カンタンなんです。
決して抗ガン剤などで薬殺されてはならないのです。仮に、抗ガン剤で良くなった、ということがあっても、それは一時的がものに過ぎないのです。根本的な治療になっていないのです。
『末梢血液空間理論』
2、3日前に新宿の紀伊国屋書店に新しい本を探しに行きまして、動脈と静脈のことが、今ではどうなっているのかを調べてみましたら、赤い動脈と青い静脈とが繋がって描いてある。これは、動脈が静脈に変わる、ということを示しているのだろうか。これはおかしい、こんな事は絶対有り得ないのです。と言うことは、まだこのあたりの問題が全く解決されていない、と言うことを意味していると考えられるのです。
2000年に韓国ソウルの大きなホテルで、第四回新科学国際シンポジウムが開催されました。アメリカ、ロシア、フランス、中国、インド、スペイン、日本それぞれが1題ずつ演題を出し合う学会で、日本の演題は私の論文が選出されました。そのときに私は「末梢血液空間理論」という新理論を提唱しました。
このときに使われた模式図が「末梢血液空間理論」です。新陳代謝が行われると、数ヶ月で組織・細胞が老朽化し破壊される。その破壊されたものがどうなってしまうのか、ということが現代医学では未だ何も説明されていない。全く判っていないのです。動脈系と静脈系は毛細血管で繋げられているわけではない。それぞれ開放系になっていて、その先端は、極微の開閉自在の駅前広場のような空間(末梢血液空間)になっている。
動脈系、静脈系の末端、リンパ系の末端部は、組織細胞との間に、必要に応じてこういった駅前広場のような空間が出現します。普段必要のないときはこの空間は傘を閉じたような状態になっているのですが、必要なときに傘が開いてこの空間が出来上がって来ます。ここでの血流はありません。空間静止に近い状態の血流と老廃組織の渦巻状対流があるだけです。この空間ではさまざまな現象が展開します。
その一つとして、ここに動脈血の一部が静かに入ってきて、そして、この赤血球が寄り集まって融合し、白血球に変わったりします。
私たちの身体の中で腸管造血、経路造血によりたくさんの赤血球が出現し、同時に多くの細胞が生み出されています。ということは、同じ数だけ細胞が崩壊していかないといけない。問題なのは、その崩壊した細胞がどうなるかを、今の医学では誰も問題にしていないのです。半分だけしか見ていないわけですね。
実は、「崩壊した組織細胞」は、細胞と細胞の隙間の水路を通ってこの末梢血液空間に吸い込まれてきて、ここで解体されるのです。動脈系末梢血液もこの空間に集まってくる。組織細胞は老廃化したり、異化作用の結果として廃棄処分になったりすると、細胞間水路を通ってこの末梢血液空間に出てくる。この老廃組織は、バクテリアに、さらにウイルスに解体される。
この空間では、老廃化した細胞の一部分と合体して、ガン細胞が形成されたりもする。あっという間に、異常な速さでガン細胞が出来上がる。白血病細胞というのはその典型的なものです。今の医学がこの末梢血液空間の存在と生理を全く考えていないから、白血病細胞がどこで造られているのか解っておりません。