生命の根源は塩

生きているから息をするのであって、息をするから生きているのではない。生命の元は『塩』である。

苗代清太郎

なるほど、胎児、卵、冬眠の蛇、トンボの幼虫は水の中で、植物の種子も息をしないで生きている。

病気の大半は『塩ヌケ』

塩の重要性について考察してみます。

 成人病の原因は「塩分の過剰だ」と言わんばかりに、塩が目の敵にされています。ことに、高血圧、糖尿病、腎臓病、心臓病などは、どのお医者さんも、口を揃えて、『塩を控えなさい』と言います。その通りにして治ったという話はトント聞きません。

 塩気の効いた食養の基本食(玄米、ゴマ塩、キンピラ、味噌汁、梅干し等)をしっかり実行しますと、早ければ三日くらいで、遅くても二週間から三週間くらいで血圧は正常に戻ります。そのときの塩分摂取の適量の目安は、本人が美味しいと感じる程度の塩分で十分です。

 塩というものの大切さについては、現代西洋医学がそれをなおざりにしているというよりも、むしろ、その重要さに気づいていないようなのです。私たちの食養と現代西洋医学とでは、まるで逆ではないか、と思うほどに塩についての考え方に大差があります。以下にいくつか塩についての重

要な点をお話してみたいと思います。

動物も好んで塩を摂る

 猿たちの、俗に言われる「ノミ取り」は、汗が固まって結晶した塩をより出して食べているのだそうです。

 動物園でいちばん多く塩を消費するのはカバで、一日に560gも摂るそうです。こんなに塩好きですから、アフリカで生捕られる時、小川の岸辺の干し草の上にまかれた塩につられて、ついつい檻まで誘導されてしまうという話は、夕方塩を盛られた飲み屋さんへ、誘導されてついつい立ち寄ってしまう人間と良く似ていることは、おかしくなってしまいます。

 塩分の不足した鹿が、小便ツボをなめて塩分を補給したがる習性を利用して、そこをねらって猟をするという話になると、さながら人間なら『塩のエレジー』として、歌にもなりそうな残酷物語です。

 また、牛が塩を好む事を知っていて、我が家の玄関先に塩を盛り、牛車に乗って何人もの夫人のところを牛の歩みにまかせて通う皇帝を、自分のところばかり通わせたという、昔の中国の賢夫人の話はとても有名です。

 塩の重大さと共に、そんな重大な塩を、生物は何故に排泄してしまうのか?という疑問も湧いてきます。

生きていることの根元はいったい何か?

苗代清太郎氏は、『万象の根元』の中で次のように述べています。霊番元素と生命(いのち)より第一章「塩のハタラキ」を抜粋転載致します。

塩には世にも不思議な「霊番元素」があるのです。いづれ科学者も、この霊番元素を追い詰めるでしょう。すべての元素、すべての物質の母体となる、霊番元素のハタラキを説明して行けば、各人の人生観や生命観が根底からくつがえされ、科学も医学も素足で逃げ出して了うと言う代物で、驚異的な「新発見」として、昭和30年春4月花咲く桜の頃に登場し、偉大なる貢献を人類社会に齋らすと言うのです。

塩の中にふくまれたこの霊番元素のハタラキによって、地上の生物は、その生命を育てているのだと説明するのですから、神様の天地創造の秘密を探り出し、その根元をつきとめたと言うことになります。

ではその霊(零)番元素の性格を述べましょう。平均寿命は1000万分の1.4秒で、10億分の1秒で尽きる時さえあるといわれます。生まれたその時に光に変わるポジトロニウム、物質、電気、磁気、光と言う特性を一身に担っているので、すべての原子の母体と言われ、水素の1000分の1とかでゼロに近い原子です。霊番元素の正体は陽電子、電子、光子のトリオで放射性ナトリウムが放つ、陽電子と電子との組み合わせで生まれる元素だと説明します。これは科学者の研究発表です。

人間が生きて行くためには、塩は絶対に必要なものである事はご存知の通りで、塩がなければ一日たりとも生きる喜び、生への歓喜はないものです。身体から塩を少なくすれば、ブクブクふくれた病人になります。

(中略)

何が故に、この身体から塩を放出するのでしょうか。そんなに必要な塩であるならば、捨てる必要は、毛頭無いはずだと思いませんか。

口から入れた塩を全部出すのか。それとも何%かの塩が使われているのか知りませんが、必要な塩なら捨てることは無いはずです。こんなに重宝な塩であるのに、なんで捨てなければならぬ訳があるのか、汗や便にして、惜しげなくどんどん捨てているのがお互いの身体です。万事に粗相のない神様の思惑ですから、塩を捨てなくても良いのであれば、捨てないように初めから、身体を創造してあると思いますが、勿体無いこの塩を捨てる所に、捨てねばならぬ理由があり、何かそのところに秘密が蔵されてあるかも知れません。それで塩を取り入れては塩を捨てる、この造化の神秘の扉を開けてみましょう!!

(中略)

ご存知のように、塩は塩素とナトリウムの化合物です。ナトリウムは常温でドンドン燃えます。お腹の中でもドンドン燃えます。ナトリウムは発火点が低いから、処きらわず火を出して燃える、実に油断のならない物質です。燃えるという事は原子核が熱せられて温まり膨張し、冷えては収縮する時にハジキ出された電子が光となり、電子となって飛び去る現象だと科学者は説明します。塩から分れた分子の原子核に寒暖が急激に作用すれば、熱くなったり光ったりして遂には燃えたりしますが、塩の中から出るナトリウムの原子核には「霊番元素」が含まれおり、この霊番元素が人間の「生命の火」を育てて行くのです。だから生命のあるものは、塩がなければ絶対に生きていけません。天から降る雨も塩核が母体となっているのです。塩がなければ、生命あるものが出来ないと言っても過言ではありません。

以上『万象の根元』より抜粋。


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