肉食(にくじき)は、どんなに健康を害するのか、について
親友の船瀬俊介著『肉好きは8倍心臓麻マヒで死ぬ』(共栄書房刊 1500円税別)に詳しい。
ベンジャミン・フランクリンがその自伝の中で、十代の終わり頃さる著名な方から
『自分の宗教活動に参加しないか』と誘われた時、
『肉食を禁止するなら参加しても良い』と答えています。
哲学者プラトンは、その著書『哲学的大饗宴』の中で
『肉食をすれば、
医者が必要となり、
土地と食べ物が足りなくなって
戦争が起こって
國が滅びる』
と。プラトンの師ソクラテスは、菜食で有名。
極めつけは、ジャン・ジャック・ルソーです。その著書『エミール』(今野一雄訳、岩波文庫)上・中・下と三巻あります。
その上巻の262ページ5行目から2ページほど読んでみて下さい。
こんなに、強烈な肉食批判は他に類がない程厳しい。
身の毛もよだつ文章です。ここまで言うかという内容です。
岩波書店に問い合わせたところ、1962年初版から150万部以上の大ベストセラーだそうです。教員を目指す人達の必読書でもあります。
ところが一向に肉食の問題が話題にならないところを見ますと、殆どの人はそこまで読んでいないのではないのではないかと思われます。【全3巻で1000ページを超える大著】
学校給食に肉を使いながら、『エミール』はスバラシイと語るのは、気が狂っているとしか思えません。
さて、先述の船瀬俊介さんの著書から、最近の欧米の研究からのエビデンスを拾ってみましょう。
■P3 米国のフィリップス博士の報告によると、お肉を食べる人12,500人と、食べない人12,500人を6年間追跡調査したら、『食べる』ひとたちは、8倍心臓病で死んでいた。
■P5 アメリカに移民した日系一、二、三世の大腸がんを調べた結果、肉食中心のアメリカ食になってから日系三世の大腸がん死は、母国日本の5倍に激増している。
『ハム、ソーセージなどの加工肉は、最凶の発がん物質である。』(2015年WHOの決定的な勧告)
国連研究機関が『加工肉は5段階評価で最強発がん物質』と断定したのです。さらに『赤肉も上から2番目の発がん性』と警告。
この衝撃ニュースを日本政府もマスコミも学界もほとんど黙殺しました、とあります。
■P6 『チャイナ・スタディ』のキャンベル博士の報告によると牛乳たんぱくを2倍とったら、ガンが9倍に激増したとあります。
さらに、スウェーデンでは牛乳を多く飲むひとの死亡率は、2倍という報告が近年出されたということです。
人間は、歯の形状から穀物や野菜を食べるように出来ていると先に述べましたが、唾液のpHが肉食獣は酸性で、人間はアルカリ性です。さらに消化管、特に腸の長さが、肉食動物は短いのです。
『腐る』という文字は『腸の中に肉が入った』という意味だそうです。これは意外に有名な話です。
■P27 お釈迦様の『狩猟を業としたり、武器、生き物、肉類、毒物などを商ってはなりません。』
イエス・キリストも『野菜を食べ、たがいに愛しなさい。それは肥えた牛を食らい憎みあうことにまさります。』
レオナルド・ダ・ヴィンチは、『わたしは若い頃から動物を食べることは絶対になかった。』
現代では、トム・クルーズ、ポール・マッカートニー、マドンナたちが菜食なのはとても有名であります。
■P53 食事で心臓病になったのなら、食事で治す。これが当然です。
レスター・モリソン博士は、心臓発作を起こした患者を、A(脂肪、コレステロールを減らす、肉少量、週に二回。乳製品、バター、卵黄は禁止)とB(食事制限なし。アメリカ型食事)各50人に分け、比較しています。
その結果、12年後、B群50人の生存率は『0%』全員死亡!!食事制限A群の生存率は38%でした。
菜食こそ心臓病治療のベストな方法なのです。
■P72 ガンの最大の原因は動物性蛋白である。とのグスコー出版『葬られた第二のマクガバン報告(上)』からのチャイナ・スタディを紹介しています。
※牛乳神話も大崩壊した
「動物タンパク質は、史上最悪の発がん物質である。」
これは、世界的ベストセラー『チャイナ・スタディ』(前出)の著者コリン・キャンベル博士の衝撃告発です。彼は米コーネル大学で、長い間、栄養学の教鞭をとっていました。
彼は同書で正直に告白しています。
「かつては、わたしも牛乳は完全栄養だと信じきっていた。」
博士の信念は、ラットをつかった実験で、根底からくつがえされたのです。
牛乳は、史上最凶の発がん飲料だった。
実験に用いたのは牛乳ガゼインです。これは、牛乳にふくまれる動物たんぱくです。
※牛乳たんぱく質2倍で、ガン9倍。
カロリー全体に占めるカゼイン量が10%を超えると、ガン病巣は、急速に成長を始めることに博士は驚愕しました。カゼイン量を20%に倍増すると、ガン病巣は9倍に急成長したのです。
動物たんぱく質(カゼイン)を2倍にすると、ガンが9倍に成長する。
カゼインには強烈は発がん性がある。それを、この実験は証明したのです。
※動物たんぱくで発がん
つぎに、動物たんぱく質(カゼイン)を5%、20%与えたネズミをガン病巣の反省を比較してみました。
さらに、発がん物質として有名なアフラトキシンを、ネズミに投与して観察を継続します。
カゼイン20%投与群は、観察期間がのびるにつれ、急激にガンが増大します。
5%投与群は、強烈な発がん物質を与えたにもかかわらず、まったく病巣変化は起こりません。
これは、ガン発症させるのは、発ガン物質ではなく、動物たんぱく質であるーーというおどろくべき証明となります。