『お互いさま』の精神性を忘れていませんか?

 国際ジャーナリスト堤未果さんの紹介は今回が最終になります。 

最後は『株式会社アメリカの日本解体計画(経営科学出版 2021年1月20日初版発行。1078円:税込み) 

 特にこの本の表紙にある言葉が心に響きました。 

 

「日本人が古くから育んできた、頭の中にある私たちの知恵『お互いさま』という精神性こそ、ウォール街が一番怖がっているものです。 

 どこまでも自分自身と深く向き合う、崇高な文化や伝統、いのちに優劣はなく人間もまた万物の一部であるとするアニミズムの思想・・・・そういうものが彼らの計画を脅かすのはなぜでしょう? 

それは絶対にお金で買えないからです。 

日本にはお金で買えない知恵がある。 

日本人はお金で買えない精神性を持っている。 

日本が持つこうした宝の数々は、どれだけお金を積んでも決して買えません。 

だから日本が狙われるのです。」 

 

以上の言葉が、私阿部一理の友人札幌の自然食品店「まほろば」のオーナー宮下周平さんが一押しの数学者「岡潔先生の『情と日本人』の思想に繋がりました後ほど、もう一度ふれます 

 

先ずは、堤未果さんの本の紹介です。 

プロローグ『新型コロナウイルスの裏でほくそ笑むウォール街』は、今回のコロナ騒動の大ウソ、猿芝居を克明にあぶり出しています。 

 WHOもCDCもオバマ大統も薬品会社も、マスコミも巨大なテック企業もみんなで仕組んだ猿芝居なのです。そして前回のアメリカ大統領選挙をこきおろしています。 

 そして秀逸な技術を持つ日本の中小企業が淘汰される「中小企業基本法」を廃止するようにもっていっているデービッド・アトキンソン氏(菅(すが)政権のブレーンで、元ゴールドマン・サックスのトップ)の革命が深く静かに進行していることに多くの日本人は気が付いていませんというのです。そして堤未果さんの講演要旨が続きます。 

以下に衝撃の目次を中心に一部を抜粋してみます。 

 

************ 

★パート1:カネで世界を動かす『神々』 

★パート2:日本の4大VIP客 

 ゆうちょ銀行、農林中金、私たちの年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)そして、ソフトバンクだと言うのです。根こそぎ彼らの餌食です。 

★パート3:株式会社アメリカ 

 「アメリカ合衆国なんていうものは、もうどこにもないんだよ」あるのは『株式会社アメリカ』だとアメリカ国会議員たちは、ウソぶくと言うのです。 

★パート4:『日本の宝』が売られてゆく。 

*********** 

 

 国の規制緩和は、そのための一里塚だと言うのです。 

 104ページのイラク戦争を始めた真の理由は何か? 

の項目は、我が国に対しても非常に示唆的です。 

 1つ目は「石油」。2つ目は「食」。3つ目は「水」だと言うのです。 

特に第2の「食の主権」をイラクから奪う話は戦慄を覚えます。 

少し長いですが引用致します。 

 

*********** 

 イラクの食の主権、これが欲しかったのです。(詳しくは拙著「(株)貧困大国アメリカ」(岩波新書)参照) 

 中東でも有数の歴史を持つイラクは、世界最古の文明であるメソポタミア文明が栄えた地域です。その中心を流れるティグリス・ユーフラテス川の流域はとても肥沃な大地で、1万年近く前から農業が営まれていました。 

 1万年もの間、イラクの農業者たちは、地域の気候に合わせた小麦を、多様な選択肢の中から選び出し、種子を交配し、進化させてきた歴史を持っているのです。 

 しかし、その素晴らしい農業は、イラク戦争が終わった時、壊滅状態になっていました。肥沃な大地は米軍によって徹底的に爆撃され、長い歴史を持つ種子開発場や農業技術は全部破壊されてしまっていたのです。 

 

 ここに参入してきたのが、巨大バイオメーカーの「モンサント社」(現バイエル社)でした。 

 モンサント社はミズーリ州クレーブクールに本社を置いたアメリカの多国籍バイオ化学メーカーです。主力製品は日本でも売られている「除草剤ラウンドアップ」遺伝子組み換え種子の世界シェアは90%、世界の食料市場をほぼ独占する巨大グローバル企業で、2018年6月にドイツのバイエル社に買収されています。 

 爆撃後のイラクで使われたのは、みるみるうちに生産高が倍増する「米国製魔法の種子」でした。アメリカは、自国で開発したGM種子(注:遺伝子組み換え技術を用いて遺伝的性質の改変が行われた作物の種子。GMはgenetically modifiedの略)と農薬、農耕器具をセットで持ち込み、イラク国民に補助金つきで無料提供したのです。 

キーワードは「復興支援」でした。 

 

 この時、長い歴史を持つイラク農業の伝統に終止符が打たれたことはあまり知られていません。 

 前年の種子を保存したり、農家同士で自家採種し、交換・交配させる行為は、ここからすべて「違法」になったのです。 

 代わりにイラクの農家は、モンサント社の種子と農薬をセットで購入し、毎年特許使用料を支払うという、無限ループに組み込まれていきました。こうしてライセンス契約と引き換えに、イラク人の「食の主権」は奪われていったのです。 

 イラクに仕掛けられたこの戦略を知った上で、ここ十年ほどの日本国内の農業政策を見てみると、その意図がはっきりと見えてくるでしょう。ウォール街が財界・米政府と連携して狙うターゲットは全世界の市場です。国内政策は単体で見ていてはその本質がわかりませんが、視点を日本という一国の枠から拡げて世界規模で見てみると、彼らが一つまた一つとオセロの駒をひっくり返すように手を伸ばしてきていることに気づくはずです。「種子法廃止」や「種苗法改正」などは、すべて同じ戦略の一部だとわかるでしょう。 

********** 

 

★パート5 ウォール街と対極の価値感を持つ 

 150ページの「ウォール街が一番怖がっているもの」が、私阿部が最初に取り上げた「お互いさま」という日本人のDNAの中にある精神性だというのです。 

 そしてそれこそが、岡潔先生の『情と日本人』に繫がると私は強く思うのです。 

堤未果さんの魂の雄叫びで締めくくります。 

 

*********** 

 159ページの『お互いさま』の精神性を世界中に広げ貴重な資産を次世代に残そう。 

 私たちのDNAに刻まれた「精神性」が、今ほど求められている時はありません。世界中の金融資産の半分以上は、実体のない詐欺商品です。 

 強欲資本主義が推し進める「今だけカネだけ自分だけ」の価値観は持続不可能であり、やがて必ず滅びるでしょう。 

 そうなった時、価値あるものだけは次世代に残せるよう、私たちが今しっかりと目覚め、守ってゆくと心に決めることが肝心です。 

 

 この国がつないできた文化、伝統、顔が見えるものづくり、数字で測れない価値を持つ教育、保険証一枚あれば、誰でも治療が受けられる国民皆保険、誰も取り残さず、ともに発展してゆく協同組合の思想や、誰もが誰かに助けられて生きていることに気づかせる共同体の存在。私たちが受け継いできた、他者を思いやる想像力と知恵を使って、支え合う豊かなコミュニティを国のすみずみに作ってゆくことが、日本がこの国を守りながら持続可能な発展をしてゆく一番の近道だと、私は信じています。 

 お金の流れで世界を掴み、歴史を紐解き、直感を磨き、強欲な力に押し流されずに「お互いさま」の精神というかけがえのない宝を世界中に広げてゆく。 

 そんな大人たちの姿はきっと、子供たちの胸に未来への希望を灯すでしょう。 

 貴い資産を次世代に残していけるよう、どうか皆さん、一緒に頑張りましょう。 

*********** 

そして、 

岡潔思想協会 代表 横山賢二『情と日本人』を入手して下さい。【原則 無料】 

〒780-8063 高知県高知市朝倉丙2108-12  

連絡先:090-3789-1935 

FAX:088-840-1243  

http://www.okakiyoshi-ken.jp 

 

簡明で素晴らしい珠玉の思想』の一冊です!!!! 

コメントする

CAPTCHA