我らが東京農大客員教授の渡辺昌先生の卓見であります。
新型コロナの患者数や死亡率がアジア圏が極端に少ないことから、その要因は何かと取りざたされているのは皆さまご存知の通りです。
日本人の死者は、累計約1900名と異常に少ない。100年前のスペイン風邪のときも、後年の研究から和食が、その大きな要因ではないかと言われたと聞いております。
今回も、慶応大学医学部を出て病理学20年、疫学10年と、かの「タバコの疫学」で有名な平山雄先生の後をついで、渡辺昌先生は国立がんセンターの疫学部長として、しかもマクロビオティックに大変近い考え方の持ち主であります。つい先日先生のお話を、個人的にお伺いする機会がありました。
それによりますと、先生は50歳代の初めに60kgの体重が78㎏に増えて、ひどい糖尿病になり、そこで一念発起『食生活を玄米菜食』に改めて、1年たらずで全く正常に。(ヘモグロビン値のAICが12.8から約半分に)
肉が一番悪かったと述懐。がんセンターの前に美味しい肉の専門店があり、入りびたりだった。玄米で糖尿病が治せることを、身をもって実践したのでした。
最近も渡辺先生は農水省の人たち30名に、1日1食だけでも玄米のおにぎりにして貰ったら、3ケ月で糖尿病の具合いが良くなって来た。更に別な30名に1日に2食を玄米おにぎりにして貰ったらナントたった1ケ月で改善が見られたというのです。
エビデンスとまでは言えないかも知れませんが、農水省の人たちに『食』はここまで健康に大きな影響があることを知って貰えたのは、とても素晴らしいと思えて感動しながら胸をおどらせて聞きほれていました。
ギリシャの医聖 ヒポクラテスの『食べ物で治せない病気は、医者にも治せない』
を地で行っているようなステキな話です。
おん年80歳の昌先生の、面目躍如であります。
詳しくは、渡辺昌先生の発表されたネットをお調べてお読みください。
https://www.toyaku.ac.jp/about/140th/#modal-03
要するに、米を主食にしている国の新型コロナでの死亡率が低く、パンを主食にしている国は死亡率が高く、その発生のピラミッドは小麦とコロナは同じ型を示す、お米だと反対になるというのです。
小麦を、中でもグルテンを止めてみようという、テニスのジョコビッチ選手のような食生活がとても具合いが良いと言うのです。折も折 11月14日・21日の合併号の『週刊現代』の医療特集で
『パンであなたは脳梗塞になる』と言うのがありました。サブタイトルは『最新研究で明らかになった、こんな怖い小麦の正体』とあります。
人間の身体は食べ物によって作られる。普段当たり前に食べているものが、身体を蝕んでいるとしたらどうだろう。将来の病気のリスクを抱えながら、それでもあなたは、パンを食べ続けますか?とありました。
その内容を一部抜粋してご紹介致します。
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御茶ノ水健康長寿クリニック院長の白澤卓司先生曰く、
『実は、あのパンのふっくらとした食感を生み出している物質が、身体のさまざまな不調を引き起こしているのです。』と。パンを食べると体内に炎症が起き、その炎症を抑えるための「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが過剰に排出される。コルチゾールの過剰分泌は免疫系や中枢神経系に及ぼす影響が大きく、倦怠感や不眠、場合によってはうつ病を引き起こす。
さらに副腎が弱りホルモンのバランスが崩れると、肥満やメタボ、むくみ、アレルギー、花粉症などを発症しやすくなることも近年の研究で判明している。
パンの起こす炎症の原因が、小麦に含まれている『グルテン』というたんぱく質だと言うのです。
「小麦に含まているグルテンは、接着剤(グルー)のようなものです。この粘着性を利用してパンは作られています。ところが人間の生理機能は、本来グルテンを完全分解するようにできていないのです。そのため、グルテンが身体に入ると、異常のものだと判断し、免疫反応を、つまり炎症を起こすのです」
この炎症を抑えようとして、副腎がフル回転することにより、高血糖になる。結果、糖尿病がますます進行し、最悪の場合、脳梗塞を引き寄せる。
実はここにもう一つ「パン食」の恐ろしさがある。
==見えない『パン中毒』==
「パンには、強い依存症がある」と前出の白澤先生は語る。
「こんな実験があります。マウスにグルテンを含むエサをやったところ、最初は10個で満足していたのに、次第に11個、12個と満足するのに必要な量が増えていったのです。やがてグルテン抜きのエサをやっても食べなくなってしまった。小麦は、満足の状態でもまた食べたくなる中毒性を持っているのです」
そのため、つい食べ過ぎたり、しばらくすると無性に食べたくなったりする。その結果、肥満やメタボとなり、生活習慣病を促進する。
加えて小麦に含まれるグルテンは腸を傷つけ、「腸管壁浸漏」を起こすことが指摘されている。欧米では「リーキーガット」と呼ばれている。リーキーとは英語で「液体などが漏れること」ことを意味し、ガットは腸を指す。リーキーガットとは「腸の粘膜に穴が空き、異物(菌やウィルス)が血液内に漏れ出す状態」を表す。
「本来、排出されるべき物質や毒素が腸から体内に入ることで、さまざまな不調を生み出すというわけです」(白澤氏)
小麦により傷つけられた腸から漏れ出した細菌や毒素は、血管を流れ、やがて全身に運ばれる。これが脳に届くと、今度は脳に炎症が発生するという。記事の中で本間氏が解説する。
「脳は本来『血液脳関門』と呼ばれ、異物の侵入を防ぐバリアがあるのですが、グルテンによって分泌が促されるゾヌリンという物質が血液脳関門を開きやすくしてしまうのです。すると脳に老廃物(アミロイドβ)がたまり、アルツハイマー型認知症を発症するリスクが上昇します。
近年、アミロイドβは血管内にもたまることがわかったので、脳梗塞の危険性もあります。『おいしいから』とパンを食べ続けることは、自ら脳を傷つけているのと同じなのです」
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阿部一理 記
『フワフワのパンにお砂糖入りの牛乳』という取り合わせの何と魅力的なことか!!!!
私も子供のころ、大好きで甘い牛乳に食パンを浸して食べていたころ、大変な虚弱児童だったのでした。
まさか、こんなところに病気の元が潜んでいるとは・・・・。
改めて病気しにくい体になって医療の不要な社会づくりに邁進しようではありせんか!!!
経済学者のアダムスミスは『米を食う民族は、必ず繁栄する。と言っているそうです。
一定の土地で、最も多くの人々を養うことが出来るのが稲作だからです。経済学者として効率の良さは当然として、病気しにくい体質になるという、重要なオマケまで付いてくるとは知らなかったのではないと思います。
増大する医療費に、如何にして立ち向かうかの解答が『米を食べる』ことにあったのです。
稲作は、1粒が1000粒に増え、翌年100万粒、さらに10億粒、1兆粒、1000兆粒、6年で何と100京粒に増えるのです。
最後にもう一度声を大にして申し上げます。
==米の食べ過ぎで糖尿病になるのでは断じてありません!!!==
渡辺昌著『薬を使わなくても糖尿病が治せる』(角川新書発行 880円:税別)は、30刷 20万部のベストセラーです。是非 ご一読を・・・・。