マラリアで殺された!!もう一つの沖縄戦・戦争マラリア

2021620日(日)の中日新聞サンデー版編集部制作 

『もう一つの沖縄戦・戦争マラリア』は、ショックでした。 

こんな、むごたらしい悲劇を今まで知らずに生きて来たことを恥じました。 

マラリアで殺された!!もう一つの沖縄戦・戦争マラリア  

 623日は沖縄慰霊の日。 

太平洋戦争末期、米軍上陸がなかったにも関わらず、八重山諸島では強制的な疎開などで、マラリアによって約3600人が亡くなっています。 

『戦争マラリア』と呼ばれる戦時下の悲劇をデータと共に紹介しています。 

  

 私 阿部は、健康講演で石垣島を2~3度訪れたことがあるのに知りませんでした。 

  

 全住民19、050人の島で、罹患10、060人、死亡2、496人の石垣島でした。 

  

 中日新聞(東京新聞・西日本新聞)から取り寄せて欲しいです。そして大矢英代(おおやはなよ)さんの著書『沖縄・戦争マラリア』(あけび書房 定価1,600円 税別)を100万部読まれる運動を提案したいです。 

 その著書の帯に 

『日本で唯一の地上戦が起きた沖縄。戦闘がなかった波照間(はてるま)島で住民たちは、なぜ死んだのか?』 

『ドキュメント映画 “沖縄スパイ戦史” の共同監督(三上智恵さん)が挑む沖縄戦の最暗部ノンフィクション』 

とあります。 

そして本書の “はじめに” と ”おわりに“ より抜粋で一部紹介をさせていただきます。 

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「はじめに」より 

 戦争中、米軍が上陸せず、地上戦もなかった波照間島では、空襲など直接的戦闘による犠牲者はゼロだった。それなのに、なぜ大勢の住民たちがマラリアで病死したのか。 

調べてみると、それは、住民たちがマラリアの蔓延するジャングル地帯へと移住されたれたことが原因だった。しかも、日本軍の命令によって強制的に。 

 軍令による強制移住、それが引き起こしたマラリアによる病死。これが沖縄で『もうひとつの沖縄戦』と呼ばれてきた『戦争マラリア』だ。 

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 「1945年3月~6月の沖縄戦では、沖縄本島中南部を主戦場として日米両軍による激しい地上戦が展開され、軍民合わせて約20万人が死亡した。一般住民は、砲弾が飛び交う戦闘に巻き込まれ、沖縄県民の4人に1人が死亡する甚大な被害を受けた。それが、これまで一般的に語られてきた沖縄戦である。これを「表の戦争」とするならば『沖縄スパイ戦史』(20187月、三上智恵さんとの共同監督でのドキュメント映画)が描けたのは、その背景で展開された「裏の戦争」つまり『秘密戦』だ。 

  

 日本軍が、どのように住民たちを作戦に利用し、時に武器を持って戦わせ、そして住民たちが軍にとって『不都合な存在』となった時、一体何が起こったのか。 

 戦後これまで語らえれてこなかった沖縄戦の最も深い闇を『スパイ』というキーワードで描いていた。これこそが沖縄戦の悲劇であり、日本軍が展開した真の作戦であり、その中にマラリア有病地へと移らされた波照間島の人々を飲み込まれていた。 

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 信じられないことに、軍民同居の中で、情報が民からもれているのえではないか、との疑心暗鬼から、軍がマラリアの有病地に全住民を追いやって殺害しようとした、と言うのです。 

  

 私 阿部は映画『沖縄スパイ戦史』の存在を知りませんでした。2018年夏の公開以降、全国各地の劇場で上映され約3万人もの方々が観ているというのに・・・・。 

 著者 大矢さんは、あの戦時下で、しかも自分がもし陸軍中野学校で特殊訓練を徹底され、たった一人で住民利用作戦という日本軍の重要な作戦を遂行する任務を「山下虎雄なる人物」と同じように与えられたら、どうしただろうか。 

 「もしかしたら、彼と同じ行動を取っていたかもしれない」そう感じた瞬間、ぞっとしたというのです。 

著者自身の中にもある、おぞましい人間の弱さを正直に語るのでした。 

  

 私 阿部も同じことを問われたら自信がありません 

「戦争は人を狂気にするのです。だから絶対に起こしてはならない、と思います。」 

なお陸軍中野学校卒業生たちが、戦時中の沖縄戦で担った秘密戦と少年ゲリラ隊『護郷隊(ごごう)』については、三上智恵さんの『証言。沖縄スパイ戦史』(集英社新書)をご参照下さい。 

秘密戦の残虐な実態がより浮彫りになるはずです。 

  

以上、戦争のむごさを知る上で特筆すべき事実と思って紹介致しました。 

  

戦争のない世界は、夢のまた夢なのか・・・。 

環境問題や 

飢えや病のない世界より 

戦争のない世界の実現は、 

うんと易しいと思えるのですが・・・。 

  

案外一番難しいモノかも知れない、とも思われます。 

人類文明のかかえる課題は、現在の地球で山積しています。 

そして今また戦争に近づいているように思えてなりません。 

  

 残念ながら同国人から殺される歴史も意外に多いのです。戦争の狂気から目をそらさずに生きて行きたいものです。 

以前にも取り上げましたが、第二次世界大戦で最大の死者を出した「ドイツとソ連の戦闘」は、両軍合わせて死者一千数百万人と知って、腰を抜かさんばかりに驚いたことがあります。 

最後は、前戦の兵が退こうとすると、後ろの味方から撤退は許さんと撃たれる、というのですから空いた口がふさがらなかった記憶があります。 

  

大木毅著 岩波新書の『独ソ戦(絶滅戦争の惨禍)』の帯に 

『戦争ではない、地獄だ』 

とあります。おそらく人類史上類のない空前前後の戦い。 

ソ連は人口約19千万人の14%の2,700万人が死に、 

ドイツは人口約7千万人の11%の800万人が死んだ。 

その多くが、ドイツとソ連の戦いで死んだというのです。 

  

 戦争は、全体が「狂気の沙汰」なのです。 

大本営発表がウソで塗りかためられたり、特攻兵が生きて帰還したら 

「なぜ生きて帰って来たのか!」と座敷牢に入れられたり、 

10万人が焼き殺された310日の東京大空襲から5ケ月間も日本の都市が焼かれ続け、 

815日の未明2時頃、やっと最後の空襲が群馬県で終わった、 

と知った時、終戦宣言が余りにも遅いと思って涙がこぼれました。 

  

https://shokuyonomichi.com/%e5%8f%8d%e6%88%a6%e3%81%ae%e3%80%8e%e5%a3%b0%e3%80%8f%e3%82%92%e4%bb%8a%e3%81%93%e3%81%9d-201909/ 

 

 

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