歯周病が及ぼす病気

歯周病は、歯や歯茎だけの問題だけではありません。歯周病が身体に及ぼす代表的な6つの病気をご紹介いたします。

歯周病が及ぼす病気

歯周病=歯槽膿漏は、細菌の感染が原因の「炎症性疾患」です。歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後には歯を抜くような事にもなります。

歯周病の原因

お口に中には、およそ300~500種類の細菌がいると言われています。ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂ると細菌がネバネバした物質をつくり、歯の表面に着きます。これは歯垢(プラーク)と言われ、強くうがいしても落ちない粘着性がものです。プラークの中には10億個の細菌が住み、虫歯や歯周病を引き起こすと言われています。

歯周病が及ぼす影響

  1. 狭心症・心筋梗塞
    口の中のプラークが剥がれて血の塊が出来ると、その場で血管が詰まったり血管の細いところで詰まります。その場所が、心臓だと「狭心症や心筋梗塞」となるわけです。狭心症や心筋梗塞の菌が「歯周病」の菌と同じであると聞いたことがあります。
  2. 脳梗塞
    脳の血管のプラークが詰まったり、頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んできて脳血管が詰まる病気です。
    歯周病の人は、そうでない人の2.8倍脳梗塞になりやすいと言われています。
  3. 糖尿病の合併症
    糖尿病の人がそうでない人に比べて歯肉炎・歯周炎にかかっている人が多いと報告されています。歯周病になると糖尿病の症状が悪化すると言う関係も明らかになっているそうです。歯周病菌は、腫れた歯肉から簡単に血液内に入って全身に回ります。歯周病菌の死骸のもつ「内毒素」は残って血糖値に悪影響を及ぼします。因って糖尿病の方は、歯周病にならないように口のケアも重要です。
  4. 誤嚥性(ごえんせい)肺炎
    誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物が誤って気管や肺に飲み込んでしまう事で発生する肺炎です。
    誤嚥性

    肺炎の原因となる細菌の多くが、歯周病菌であると言われいています。肺や気管は、咳をする事で異物を中に入れないように守っていますが、高齢になると、これらの機能が衰えます。食べ物など一緒にお口の中に細菌を飲みこむと細菌が肺の中に入り「誤嚥性肺炎」を起こす事になります。

  5. 骨粗しょう症
    この骨粗しょう症は、全体の約90%が女性です。閉経により卵巣機能の低下により、骨代謝に関わるホルモンのエストロゲン分泌の低下によっておこる病気です。多くの研究で、骨粗しょう症と歯の喪失とは関連性があると報告されています。閉経した方は、エストロゲンの減少により歯周病にかかりやすく広がりやすいと言えます。
  6. 関節炎・腎炎
    関節炎や糸球体腎炎が発症する原因のひとつとして、ウィルスや細菌の感染があります。関節や糸球体腎炎の原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは歯周病原性細菌など口腔内に多く存在します。これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んで、歯周炎によって作り出された炎症物資が血液に入り込むと、関節炎や糸球体腎炎が起こります。

阿部一理談

歯周病の細菌が「脳梗塞」「心筋梗塞」「動脈瘤」の原因となる「細菌」と同じである。と以前耳にしました。良く考えると、口の中に入って食べ物が、腸管で血となり、そして細胞になりますが、その物の他に「悪さをする細菌」も一緒に体内に入っていくのです。口の中を、清潔にすることは健康に繋がります。8020運動を実行したいと思います。

予防として

食後にアルカリ性の溶液でうがいをすると、食事のカスの除去だけではなく酸性への傾きを調整するため、エナメル質の再生できる時間帯を増やすようです。

次回は「虫歯になったら治らない」は、間違っていた!!  埼玉県志木市「ヒロキ歯科診療所」西野博喜医師の内容をご案内致します。2016.2.12 「歯と健康と美容のニュース」より抜粋いたします。

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